休息に市場規模を拡大し、ウェブ上での存在感が増してきている「動画広告」。
日常的にスマホを利用していて動画広告を目にすることも多くなっていると思いますが、具体的にどの様なメリットがあるのでしょうか?
この記事では、動画広告の効果と活用法、メリットについて詳しく解説していきます。
まずは動画広告がなぜ注目を集めているのか、その理由から見ていきましょう。
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急激に存在感を増してきている動画広告ですが、これだけ動画広告に注目が集まっている理由として、消費者の購買行動の変化と、それに伴う動画広告市場の拡大があります。
スマートフォンを始めとするデバイスとインターネットが発達した現在では、誰でもどこでも手軽にWEB上にアップされた動画を視聴することができる環境が整っており、消費者が何かを購入する際に、動画が重要な判断材料のひとつとなりました。
実際にGoogleがインターネットユーザーを対象に行った調査では、買い物の前に動画でリサーチを行うかどうかという設問に対する回答は、YESが50%を超えています。
これに応えるように動画広告の市場も世界全体で休息に拡大しており、サイバーエージェントが行った調査によると、日本では2017年には約1,374億円だった動画広告の市場規模は、
2019年には2,312億円まで拡大しており、今年2020年には2,900億円、さらに2024年には5,000億円市場にまで伸びると予想されています。
実感としても、YouTubeを始めとする動画プラットフォームや、TwitterやインスタグラムなどのSNS、ウェブサイトのバナーなど、
様々な場所で当たり前の様に動画広告を目にすることが当たり前になっていると感じるのではないでしょうか。
この様に、今後さらに重要性が増していくことが予想される動画広告ですが、具体的にどの様な効果が期待できるのでしょうか。
動画広告は配信できる場所が今では画像広告と遜色ないほど増えており、上でも軽く触れましたが、YouTube等にアップされている動画の中、SNSのタイムライン、ウェブサイトの広告枠、アプリ内など、様々な場所に出稿することができます。
そのため、基本的には従来の広告と同様に利用することができ、具体的には次の3つの目的で活用可能です。
・認知拡大
・購入促進
・ブランディング
効果の詳細とその理由について個別に詳しく見ていきましょう。
動画広告を利用する1つ目の目的として、商品やサービス、ブランドなどの認知拡大があります。
認知を獲得したいユーザーの属性をターゲティングして広告を配信し、動画を見てもらうことで、商品やブランドについて知ってもらうことができるでしょう。
また、広告であってもエンターテイメント性の高い動画などはSNS上などでシェアされる傾向があるため、うまくバズらせることができれば、多くのユーザーからの認知を得ることができます。
広告色を前面に出すのではなく、おもしろ系の動画やインフルエンサーとタイアップした動画などはシェアされやすい傾向がありますね。
2つ目の目的は購入促進です。
ネットを利用して買い物をするユーザーの半数以上が動画で下調べを行うということをお伝えしたとおり、動画コンテンツは購買の訴求と相性が良いという特徴があります。
商品やサービスについて具体的なメリットや使用イメージなどを伝えるという方法もあれば、動画をストーリー仕立てにしてユーザーの潜在的なニーズに働きかけるといった方法も有効ですね。
動画は画像広告に比べてより多くの情報量を詰め込むことができるため、商品やサービスとそのターゲット層の特徴を考慮した上で、アイデア次第で様々な切り口での訴求が可能です。
3つ目はブランディングです。
動画は映像と音楽の組み合わせによって短時間で多くの情報を伝えることができるため、企業、ブランド、商品、サービスなどの強みや特徴だけでなく、世界観やフィロソフィーなどを表現することもできます。
テレビCMでも直接商品やサービスの購買を促す様なものではなく、イメージや世界観を伝えることを重視したタイプのものがありますよね。
動画広告もそれと同様に活用することが可能です。
動画広告の3つの利用目的を紹介しましたが、認知拡大、購入促進、ブランディングという3つの効果は、画像広告でも得られるものです。
それでは、動画広告ならではのメリットや画像広告とはどの様な違いがあるのでしょうか。
動画広告は画像に比べて単純に情報量が豊富なため、より多くのメッセージを伝えることができるというメリットがあります。
画像広告の場合は1枚の画像とテキスト、媒体によって見出しや説明文といった形式が主流です。
これに対し、動画広告は視覚的な情報だけを比較しても、画像数十枚~数百枚分の情報量を詰め込むことができ、テキストも字幕の様に入れ込むことができます。
例えば何か特定の商品の訴求をしたい場合に、画像であれば商品のイメージといくつかの特徴を伝えるキャッチフレーズや説明文程度の情報量でいっぱいですが、動画広告であれば次の様な情報を伝えることができます。
・商品の詳細なビジュアル
・強みやメリット
・詳しい使い方
・実際の使用イメージ
1枚の画像だけでは買うかどうかの判断ができないという人でも、動画広告を見れば購入を決心するために充分な情報を得ることができるというケースも多いでしょう。
認知拡大のためにシェアしてもらいたい場合や、ブランディング目的の場合にもやはり情報量の多さというのは有利に働きます。
動画広告は単純に目立つため、ユーザーの目に留まりやすく、クリックされやすいというメリットもあります。
多くの動画広告はディスプレイの中に表示されると、動画が自動再生されるよう様になっています。
例えばSNSのタイムラインやウェブサイトの広告枠などに動画広告が配信された場合、画面内のその他の多くの要素はテキストや画像で構成されているため、動く動画広告は自然と目に留まりやすいのです。
さらに、動画には展開があるため、続きが気になる、音声付きで内容を確認したいといった欲求から、ユーザーからクリックされやすくなります。
実際に画像広告と動画広告を比較した場合に、CTRが約1.5倍~4倍にもなるという調査データもあるほどです。
広告においてクリックされるかどうかと言うのは非常に重要なポイントの1つであるため、ユーザーからクリックされやすいというのは大きなメリットといえるでしょう。
参考までに、動画広告の効果を測定するために用いられることの多い指標をまとめて紹介します。
リーチ | どれだけのユーザーに動画広告が届いたか。 |
ブランドリフト | 認知獲得や理解の促進、イメージアップや購買意欲の向上など。 |
再生回数 | 動画広告の再生回数。 |
クリック | 動画広告のクリック回数。 |
エンゲージメント | 動画広告に関する何らかのアクション。 配信媒体や動画広告の形式によって内容は異なり、クリックや再生が含まれる場合も。 |
コンバージョン | 商品の購入、サービスの申し込み、資料請求、アプリのインストールなど。 店舗への来店などオフラインコンバージョンを含める場合も。 |
広告を配信する際には、目的に応じた適切な指標を用いて効果測定を行うことが重要ですので、動画広告を配信する際には上記の効果指標をぜひ参考にしてみてください。
続いて、動画広告の種類について見ていきましょう。
動画広告には主に次の4つの種類があります。
・インストリーム広告
・インスクロール広告
・インバナー広告
・オーバーレイ広告
それぞれどの様なものか解説していきます。
動画コンテンツ内に配信される動画広告のことを、インストリーム広告と呼びます。
例えばYouTube動画を閲覧中に、動画の冒頭や途中、終了後に再生されるものがインストリーム広告です。
インストリーム広告の特徴としては、動画コンテンツと同じ画面サイズで配信されるため、動画の魅力を最大限伝えることができます。
さらに、動画を閲覧する際には必ず再生されるため、確実に動画広告を見てもらえるというメリットもあります。
ただし、その分何度も同じ広告が表示されてしまうと鬱陶しく感じられ、ブランドイメージの低下などにつながる懸念もあるため、同一ユーザーに対する表示回数を制限するなどの工夫は必要ですね。
インストリーム広告には、動画がフル尺で再生されるタイプと、数秒後にユーザーがスキップできるタイプがあります。
インスクロール広告はメインコンテンツ中に配置され、画面をスクロールすることで表れる動画広告のことで、インフィード広告とも呼ばれます。
Facebook、インスタグラム、TwitterといったSNSのタイムライン(フィード)や、記事コンテンツの本文中などが主な配信先として挙げられます。
インスクロール広告はインストリーム広告に比べて配信先が多いため、より多くのユーザーにアプローチすることができるというメリットがあります。
一方で、画面内に動画広告が表示されるまでスクロールされる必要があり、また、スルーされてしまう場合も多いため、インストリーム広告とは使い分けが必要になります。
インバナー広告とは、ウェブサイトのサイドバーなどにあるディスプレイ広告枠に配信される動画広告のことです。
インスクロール広告に比べると目立ちづらいものの、幅広いユーザーへのアプローチができる点などは共通のメリットといえます。
オーバーレイ広告とは、ウェブサイトを開いた際などに、画面上部や下部に固定して表示される動画広告です。
インスクロール広告の様に配置された箇所までスクロールされる必要はなく、また画面内に固定されるため、非常に目立つというメリットがあります。
しかし、メインコンテンツを邪魔する形で表示される上に、非表示にしようとして誤タップもしやすいことから、ユーザビリティの低下につながることが多く、ネガティブイメージにも繋がりやすいため、近年ではあまり利用されていないのが現状です。
動画広告の種類や効果、画像広告と比較したメリットについて詳しく解説しました。
動画広告は多くの情報量を伝えられる上にユーザーの目にも留まりやすく、さらに今後の伸びも期待できる広告形式です。
ぜひこの記事を参考に、動画広告を活用してみてください。